日本赤軍とは何だったのか―その草創期をめぐって

和光晴生氏による日本赤軍内部暴露本。
暴露ってよりも重信房子disがメインか。
これはかなり面白い本っすね。
こういう新左翼系の本って批判本でもやたら細かいイデオロギー闘争に終始して意味不明だったり、読む気がおきないものも多いですけどこれは比較的読みやすいです。
重信初め指導者層がいかに意味不明な行動して内部からも呆れられたりする様子が時系列で追われていきます。

へーって思ったのは日本赤軍が中東で評価されてるとか言うのは嘘というか宣伝で言ってるだけで、実はみんな邪魔者扱いしてたりしてたってところ。
中東拠点で現地の団体と付き合ってるけど、パレスチナとかそういう闘争にあんまり絡まんから、何だあいつらって思われてたらしい。
テルアビブ空港事件はあるけど、あれは日本赤軍と名乗る前だしあれを最大の成果として押し出したけどその後たいしたことできねーし、下手に成功したばっかりにそれに色々引きずられてどんどんダメになっていく赤軍
あと北朝鮮よど号グループとの絡みも知ってる人は知ってるだろうけどなかなか面白いところですね。
よど号グループのやり方覚えてきてなんだコレって言われてたり、北流のやたら大仰な文章書いて配ったら下の人が何この文章って呆れたりしてたみたいです。
そんなグダグダ具合だしメンバーもどんどん抜けてったり、アジトがバレても他に行き場所なくてどうしようもなかったりするとか、どんどん衰退していく様子が描かれています。

日本赤軍とは何だったのか―その草創期をめぐって

日本赤軍とは何だったのか―その草創期をめぐって